インターネット無料の賃貸物件でも自分で回線契約は可能?回線が遅い時の対処法

インターネット無料の賃貸物件でも自分で回線を契約できるの?

結論からいえば、インターネット無料とされている賃貸物件でも、状況によっては自分で新たに回線を契約できる場合があります。ただし、建物全体の契約形態や管理規約によっては制限がかかるため、誰でも自由に追加工事ができるわけではありません。契約を検討する際には、まず管理会社や大家さんに確認することが重要です。

マンションなど集合住宅は制限が多い

「インターネット無料」と掲げているマンションやアパートの多くは、建物全体で回線を一括契約し、住人がその回線を共同で使う仕組みになっています。そのため、個別に別回線を導入するのは難しいケースが少なくありません。

もし新たに回線を契約したい場合、以下のような課題が発生します。

  • 共用部分に配線工事が必要になり、他の住人に影響を及ぼす可能性がある
  • 管理会社やオーナーの承諾が必須で、手続きが複雑になることがある
  • 建物の構造上、新しい回線を引き込めない場合もある

このように、集合住宅では「自由に個別契約できる」とは限らないため、必ず事前確認を行いましょう。

一戸建ては個別回線を契約できる可能性が高い

一方、一戸建て賃貸の場合は、ほかの入居者に影響を与える心配が少ないため、比較的スムーズに新しい回線を契約できるケースが多いです。

ただし、光回線を導入する際には以下のような工事が必要になる場合があります。

  • 外壁に穴を開けて配線を通す
  • 室内に専用のコンセントや配線を設置する

この場合も、オーナーの事前承諾を得ておくことが一般的です。工事によって建物に手を加えるため、退去時に原状回復を求められる可能性もあります。契約前に管理会社や大家さんと十分に相談し、契約書の条項も確認しておくと安心です。

インターネット回線を個別契約できない場合の対処法

賃貸物件によっては、建物全体でインターネットを一括契約しているため、個別に回線を契約できないケースがあります。そのような場合でも、快適にオンライン環境を整える方法はいくつか存在します。代表的な対策が「ポケットWi-Fi」と「スマホのテザリング」です。

ポケットWi-Fiで手軽にネット環境を確保する

個別回線が引けない場合でも、ポケットWi-Fiを利用すれば、自宅でも外出先でもインターネットを使えるようになります。ポケットWi-Fiは持ち運びが簡単で、コンセントや固定回線の工事が不要な点が大きな魅力です。申込から利用開始までの手続きもスピーディーで、在宅勤務やオンライン授業など急ぎでネット環境を整えたいときにも便利です。

一方で注意点として、通信量の上限が設けられているプランが多く、短期間で大量にデータを使うと速度制限がかかることがあります。また、利用するエリアや建物の構造によっては通信速度が安定しない場合もあるため、契約前に利用エリアや評判を確認しておくと安心です。

スマホのテザリング機能を活用する

もうひとつの方法が、スマートフォンをルーター代わりに使う「テザリング」です。追加機器を購入する必要がなく、すぐに利用できるため、出張先や急なオンライン会議などでも重宝します。

ただし、テザリングはスマホのデータ通信量をそのまま使うため、動画視聴やオンラインゲームなどデータ量の大きい利用には不向きです。プランによってはテザリングがオプション扱いになっている場合もあるため、契約内容を事前に確認することが重要です。また、長時間利用するとスマホ本体が熱を持ったり、バッテリー消費が激しくなる点にも注意しましょう。

賃貸物件でプロバイダー変更はできる?通信速度は改善する?

インターネット無料をうたう賃貸物件では、多くの場合、管理会社やオーナーが特定のプロバイダーと一括契約を結んでいます。そのため、入居者が個別にプロバイダーを選び直すのは難しいケースがほとんどです。実際に「別のプロバイダーを使いたい」と希望しても、建物全体の契約に縛られているため、承認されないことが少なくありません。

仮にプロバイダーの変更が許可されたとしても、必ずしも通信速度が大幅に改善するとは限らない点に注意が必要です。インターネットの速度は、プロバイダーそのものの性能だけではなく、回線の種類(光回線かADSLかなど)や同時利用者の人数に大きく影響を受けます。

特にマンションタイプの賃貸物件では、夜間や休日など住人が一斉に利用する時間帯に速度が落ちるのが一般的です。このような「回線の混雑」が原因であれば、プロバイダーを変えただけでは根本的な解決にはならない可能性があります。

一方で、契約しているプロバイダーが利用者の多い回線を提供している場合、空いている回線を扱う別のプロバイダーに切り替えることで、ある程度の速度改善が見込めるケースもあります。しかしその可否は建物の契約内容次第であり、実際に検討する際はまず管理会社や大家さんへ相談し、変更が可能かどうかを確認することが第一歩となります。

インターネット無料物件で通信速度が遅いときの改善方法

「インターネット無料」と記載されている賃貸物件でも、実際に利用してみると通信速度が遅くてストレスを感じるケースは少なくありません。しかし、ちょっとした工夫や設定の見直しによって、快適さを取り戻せる場合があります。ここでは、入居者自身でできる代表的な対処法を紹介します。

電波干渉を避けてWi-Fi環境を最適化する

通信速度が遅くなる原因のひとつに「電波干渉」があります。Wi-Fiルーターの近くに電子レンジやコードレス電話、Bluetoothスピーカーなどの機器があると、同じ2.4GHz帯の電波を使っているため干渉が発生しやすくなります。その結果、動画が止まったり、オンライン会議が途切れたりといった不具合が起こるのです。

改善策としては、ルーターをできるだけ高い位置に置き、電子レンジやBluetooth機器から離すことが効果的です。また、5GHz帯に対応したWi-Fiルーターを利用すれば、これらの機器との干渉を避けやすく、速度が安定しやすくなります。部屋のレイアウトを工夫するだけでも、通信環境が大きく変わる可能性があります。

IPv6(IPoE方式)への切り替えを検討する

もう一つの有効な方法が、接続方式を「IPv6(IPoE方式)」に切り替えることです。従来のIPv4(PPPoE方式)では利用者が集中する夜間に速度が低下しやすいのに対し、IPv6は混雑を回避しやすい仕組みを採用しており、比較的安定した速度を維持できます。

ただし、IPv6を利用するには契約中のプロバイダーが対応している必要があり、加えて利用しているルーターもIPv6対応であることが条件です。もし古いルーターを使っている場合は、対応機種へ買い替えることで環境が改善するケースがあります。

生成AIを搭載した日本初の不動産物件掲載サイト。家賃や間取り、こだわり条件から物件を探せます